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高槻市 不動産のココを見逃すな

「日銀流理論」とは、日銀の責任を問われると、「それは日銀にはどうしようもない外部の経済活動によって引き起こされたものである」というように、「日銀には責任がないことを論証する」という構造を持っている点に特徴がある。 これは日銀にとって極めて都合の良い理論である。
そういう人は東京大学法学部卒の秀才で企画局の人に「標準的金融政策論」をご講義することになる。 日銀を退職した方から漏れ聞くところによると、そうした企画局の人で、後に日銀理事まで上り詰めた人の中には、「IS曲線は分かったが、LM曲線は分からない」といった「つわもの」もいたという。
ちなみにIS曲線とLM曲線とは、大学の経済学部の1年生か2年生の時に学ぶ金融政策の効果を知るための基本的な分析手法である。 日銀には英米の経済学大学院に留学して、博士号を取得した人も少なくない。
そうした人は調査統計局や日銀金融研究所に配属されるようである。 しかし、わたしの知る限り、調査統計局や日銀金融研究所が発表する文書・論文で、日銀の金融政策に誤りがあったことを認めたり、その可能性を指摘したりするものは見たことがない。
日銀の金融政策には誤りがなく、不都合なことが起きたならば、それは日銀の影響の及ばぬところにあるというのが、大体の結論である。 しかし、およそ研究というものは色々な結果が出て、どの研究がもっとも現実をよく説明するかを争う作業である。

それが、日銀金融研究所から出てくる金融政策にかかわる論文は一様に日銀の金融政策支持であるとあっては、果たして研究所といえるであろうか。 むしろ、日銀広報室とか日銀広報局といったほうが適切ではないだろうか。
さらに、標準的金融政策論を理解していることと、その理論を実際の日銀の金融政策に以上は、旧日本銀行法時代の話である。 そこで、次章では、1998年4月以降の新日本銀行法時代の日銀の金融政策を、果たして「日銀流理論」は克服されたかという観点から、検討しよう。
応用して、日銀の利害に関係なく純粋に学問的結論を導くこととは、同じではないことに注意する必要がある。 日銀が発表を認める論文・報告書にはどうしても日銀の利害が絡まざるを得ない。
日銀が発表する文書を読むときには、そのことを念頭においておく必要がある。 もっともこれは中央官庁の管轄下にある研究所でも同じであり、日銀に特有のものではない。
自分の会社が売っているモノの価格が下がれば、自分が受け取る賃金所得も下がってしまう。 そうなった時に、一番困る人は住宅ローンなどの負債を抱えた人である。
なぜならデフレは物価が下がり続けることである。 買い物に行って、色々なモノの価格が下がっていれば、誰にとっても嬉しいことに違いない。
しかし、物事には両面がある。 わたしたちの多くは、消費者であるとともに、会社で働いて所得を稼ぐ労働者である。
労働者とした面では、わたしたちはモノやサービス(以下では、サービスを省略して、モノという)の「日銀流理論」に基づく日銀の金融政策は1990年代にはいって、デフレ不況をもたらした。 ここでは、日銀の金融政策がどのようにしてデフレ不況をもたらしたのかを明らかにしよう。

デフレは良いことか、「良いデフレ理論」の誤り、デフレ不況の話をする前に、最初に、「デフレは良いことだ」という主張の誤りを明らかにしておこう。 最近でこそ、この主張は影を潜めた感じがするが、日本が消費者物価で見てデフレに陥った1990年代後半から2000年代初めにかけては盛んに主張された、住宅ローンの元利金支払いは、デフレでも減らないからである。
会社も同じである。 会社とは借金して設備投資や研究開発投資などを行い、良いモノを生産して売った代金で、賃金を支払い、借金を返済することを繰り返している組織である。
デフレで安くしか売れなくなって、売り上げが減れば、約束した賃金を支払えなくなり、借金も返済できなくなる。 債権者が債権放棄してくれない限り、デフレで売り上げが減っても、元利金返済の負担は減らない。
したがって、デフレになると、借金を返済できない企業が続出し、倒産が増える。 企業経営と密接に関係する物価は、企業間の取引における物価である国内企業物価である。
そこで、国内企業物価の前年比と企業倒産件数の関係を見てみよう。 日本経済が国内企業物価で見てデフレに陥った1992年から2003年にかけて、企業倒産件数が急増したことが分かる。
デフレになれば不良債権が増え、失業率も上昇するデフレで企業経営が苦しくなり、企業倒産が増えれば、企業にお金を貸した銀行はお金を返してもらえなくなる。 この返してもらえなくなった、あるいは、元利金の返済が遅れるようになった貸し出しが不良債権である。
1990年代から2000年代初めにかけて、大手銀行をはじめとする日本の銀行が軒並みいかに不良債権の処理に苦しんだかは周知の事実であるから、データを示すまでもないであろう。 デフレで企業経営が苦しくなれば、企業は雇用を守ることが難しくなるから、失業率が上昇する。

ただし、消費者物価前年比が消費税導入(1989年)や消費税率引き上げ(1997年)、及び石油価格高騰(2008年)などの特殊要因で大きくなった年は除いてある。 日本のフィリップス曲線は、マイナス1パーセントに満たない小さなデフレでも、失業率は大きく上昇することを示している。
過去30年程度の経験から、日本の場合、インフレ率を2パーセント程度に維持すれば、失業率を2パーセント強程度にとどめることができる。 デフレが始まった当時、4大新聞の中には、「デフレは良い」と賛美してやまない新聞があった。
しかし、いくつかのデータを追ってくると、デフレを賛美することには、問題が多いことが分かる。 デフレでほとんどのモノの価格が下がっているというのに、新聞社はどこも新聞の価格を下げなかった。
他のモノの価格がすべて下がっている時に、自分が売るモノの価格だけは下げずに済むほど、自分にとって都合のいいことはないのである。 それでは、消費者物価指数で見て日本経済が1998年半ば頃からデフレに陥り、経済が低迷し続けたのは何故であろうか。
その要因については、規制緩和の遅れや生産性の低い公共投資や不良債権処理の遅れといった構造問題が指摘されるが、私は1990年代以降の金融政策に問題があったと考える。 日銀は1989年5月に公定歩合を2・5・パーセントから3・25・パーセントに引き上げて、金融引き締め政策を開始した。
オーバーナイト・レートは89年4月の4・42パーセントから2年かけて、8・28パーセントまで、約4ポイント近く引き上げられた。 この金融引き締め政策の開始をきっかけに90年の初頭から株価は暴落し、その後も長期的に下落傾向を辿った。
地価も株価の暴落に少し遅れて暴落し始め、その後長期にわたって低下し続けた。 強烈な金融引き締め政策は金利の急上昇だけでなく、貨幣の急減によく現れている。
貨幣増加率は1990年の2・7パーセントから、91年には21・6・パーセントに急低下し、92年には0・6パーセントと、ほとんどゼロになってしまった。 まさに、ジェット・コースターのような急降下である。

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